BRAND STORY / ブランドストーリー
「持って来られなかった」という声から。
ラピタの原点は、会社が生まれる前にさかのぼります。

創業前、ボランティア活動に参加する弊社会長・澤直樹
2011年、東日本大震災。
ボランティアとして被災地の避難所を訪れたとき、聞こえてきたのはこんな言葉でした。


地震の揺れで押入れの扉が歪み、開かなくなっていたそうです。
中にあったのは、「非常持出袋」と書かれた、ものものしい防災セット。
普段は目に入れたくないからと、押入れの奥にしまっていたそうです。
備えていなかったのではありません。
備えていたのに、使えなかった。
その事実は、大きな衝撃でした。
災害が起きたとき、人は数分で家を出なければならないこともあります。
押入れの奥、
クローゼットの上、
物置の隅。
そこに置かれた防災セットは、いざという時に手が届かないかもしれません。
備えは、手が届いてはじめて、
備えになる。
本来、防災セットは玄関に置かれているべきではないか。
手を伸ばせば、届く場所へ。
避難所で見聞きしたいくつもの現実が、やがて一つの確信に変わっていきました。
その確信を、形にするために。
そうして2012年、
株式会社LA・PITAが生まれました。


BEFOREAFTER玄関に置ける防災セットを、作りたい。
当時の防災セットといえば、銀色の生地に「非常持ち出し袋」と印字されたものが主流でした。
けれど、それを玄関に置きたいと思う人がどれだけいるでしょうか。出かけるたびに目に入る場所に、置いておきたいと思えるものだったでしょうか。
しまい込まれてしまうのは、使う人の意識の問題ではありません。日常に置いておけないものをつくっていることのほうに、原因がある。
だから私たちは、デザインから見直すことにしました。インテリアになじむ色と形。玄関に置いてあっても違和感がなく、むしろ「置いておきたい」と思えるもの。防災用品にデザインを持ち込むことに、当時は懐疑的な声もありました。それでも、日常の中に置いてもらえなければ意味がないという確信がありました。

中身を、一つずつ調べ直した。
見た目を変えるだけでは足りませんでした。
開発を始める前、市販の防災セットを知るためにホームセンターへ足を運びました。そこで手に取ったものに、正直なところ驚きました。おもちゃのような質の防災グッズが、詰め合わせられていたのです。
「携帯電話が充電できる」と書かれたライトを試してみると、ダイナモハンドルを回しているあいだだけ充電される仕組みでした。これでは高齢の方には使えません。簡易トイレを開けてみれば、凝固剤そのものが固まってしまっていました。いざという時に、機能しない。
災害時に本当に必要になるのは、パッケージに書かれた機能ではなく、その場で確実に使えることです。
だから私たちは、中身を一つずつ調べ直すことから始めました。モバイルバッテリー機能を搭載したラジオライト。硬い床の上でも体を休められる防災用エアーマット。避難所でも着替えができる、軽量の目かくしポンチョ。凝固剤を使わずに済む、吸収シート付きの簡易トイレ。
どれも、当時の一般的な防災セットには入っていなかったものです。避難所での生活を想像したとき、本当に必要になるのは何か。その問いから、一つひとつのアイテムを開発していきました。
デザインと中身。その両方を問い直した防災セットは、多くのお客様に選んでいただけるものになりました。

個人のお客様から、企業・自治体へ。
創業当初、私たちの販路は通販サイトだけでした。
ご家庭のお客様に一つひとつお届けする日々を重ねる中で、やがて5万店舗以上の中から年間のベストショップのみに与えられる「楽天SHOP OF THE YEAR」を受賞しました。防災ジャンルとしては史上初の快挙で、現在も受賞された同業他社は現状いません。EC業界の中で、防災用品というジャンルの存在感を築くことができました。
そうしてラピタの名前がたくさんの人々に知られるようになると、今度は企業や自治体からのお問い合わせが増えていきました。従業員の帰宅困難者対策、学校や病院の備蓄、自治体の住民向け配布。ご家庭とは規模も要件も異なる、新しい課題が持ち込まれるようになったのです。
そこから私たちは、本格的に法人向けの事業に取り組み始めました。

通販で培ったものが、法人でも活きた。
法人向けの防災備蓄は、ケース単位でまとめて購入し、倉庫に保管する「一括備蓄型」が一般的でした。メーカーや問屋にとって、中身を組み替えてセットにする作業は本来の仕事ではないからです。
けれど私たちには、通販でご家庭に一つひとつ防災セットをお届けしてきた経験がありました。一人分のセットを組み、丁寧に梱包して送り出す。それは、創業以来ずっとやってきたことでした。
その経験を法人向けにも活かせないか。そこから生まれたのが、「事前配布型」という考え方です。
保存水は保存水のケース、非常食は非常食のケースとまとめて置いておくと、災害が起きたときに担当者が一人ずつ分けて配らなければなりません。停電し、通信も途絶えた状況で、その作業は大きな負担になります。
そこで、1BOXの中に保存水・非常食・防災アイテムを一人分ずつ詰め、社員それぞれに事前に配っておく。ロッカーやデスクの引き出しに収まるサイズなら、備蓄倉庫がないオフィスでも導入できます。この方式は多くの企業様にご好評をいただき、今では防災備蓄の一つのかたちとして定着しつつあります。
ECサイトのお客様は、梱包一つにも厳しい目を向けられます。その環境で長く商売をしてきたからこそ身についたことが、法人のお客様に届ける場面でも活きていると感じています。

自分たちが知らないものは、すすめられない。
社内では、定期的に非常食の試食会や、簡易トイレの実践などあらゆる防災グッズのテストを行っています。
非常食には、正直なところ、おいしいものもあれば、そうでないものもあります。簡易トイレも、実際に使ってみて初めてわかることがあります。
私たちが自分たちで試すのは、お客様に本当のことをお伝えするためです。「これはおすすめできません」「こちらのほうが食べやすいと思います」そう言えるのは、自分たちが実際に使用したからです。
カタログの数値だけを並べて売ることもできるのかもしれません。けれど、災害時に使われるものを、なにも知らないまますすめたくはない。そのような思いは創業時となにも変わることなく、現在では多くの法人のお客様との取引させていただいております。

売って終わりにしない。
法人のお客様と向き合う中で、見えてきたことがあります。
備蓄品は、納品した瞬間に役割を終えるものではありません。どこに保管するか、賞味期限をどう管理するか、期限が来たらどうするか。むしろ運用が始まってからのほうが、担当者の悩みは大きい。
売って終わりにしてはいけない。その考えから生まれたのが、備蓄品を一元管理できるシステム「ソナエリスト」でした。
そしてこれからは、日常の中で消費しながら備える「ローリングストック」という考え方を、もっと広げていきたいと考えています。自社工場で製造するナチュラルミネラルウォーターも、その取り組みの一つです。

備えることを、特別なことではなく、暮らしの一部に。
私たちの挑戦は、これからも続きます。
ご家庭の備えは、公式通販サイトで。
防災士・災害備蓄管理士監修の防災セットから非常食・保存水まで。atRESCUEをはじめ、個人のお客様向け公式通販サイトをご案内します。